人身事故多い中央線の謎

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筆者は、かつて「ロックはCDではなくライブで評価しろ」なんて青臭い発言が格好いいと思い、毎週のようにインディーズバンドのライブを取材していた音楽ライターである。

 ある日、某音楽雑誌で「なぜ中央線は歌になりやすいのか?」なんて企画が立ち、中央線周辺でバンド活動をしている若者たちを調査することになった。

 取材を行う中で、なによりも興味深かったのは、宿泊していたホテルにファン10人を連れ込んで、酒池肉林を楽しんだなどの「SEX, DRUG & ROCK’N’ROLL」を地で行く、ミュージシャンたちの破天荒な生活ぶりである。しかし、意外なことにミュージシャンの中には、オカルト話を好む人も多く、中央線の怖い話を聞く機会があったので、ご紹介したいと思う。

■中央線の踏み切りから見える富士山呪い

 14年に発生した東日本旅客鉄道(JR東日本)における人身事故の上位路線は、中央線40件(死亡30人)、京浜東北線・根岸線32件(死亡18人)、常磐線27件(死亡23人)だそうだ。中央線は日本一、人身事故の多い路線ということになるが、飛び込み事故が多い理由のひとつに、このような話がある……。

 真冬の空気が澄んでいる時などは、中央線の某駅踏み切り前で、電車の通過待ちをしていると、目の前にそびえ立つビルとビルの間から、偶然、富士山が見える瞬間があるそうだ。その富士山を見てしまった者は、発作的に自分の愚かさ、虚しさにいたたまれなくなり、線路に飛び込んでしまうとか……。

 富士山が活火山だということは周知の通りだが、江戸中期1707年、宝永大噴火した時には怒りの山と呼ばれて恐れられ、その怒りを鎮めるために静岡県、山梨県をはじめ、神奈川県、東京都、千葉県に相次いで建てられた浅間神社は、富士山を取り囲むように、放射状に配置されている。一部では、すでに神社の力がなくなっているともささやかれているが、その影響もあるのだろうか。

自殺者が飛び込んでくるアパート

 中央線沿線といえば、築年数の古い激安アパートがあることで有名だ。音楽に明け暮れ、金のないバンドマンたちの中にも入居者は多かったが、さまざまなデメリットもあるようだ……。夜中に部屋の中を黒い影が出没するといった心霊にまつわる話から、隣人が夜中に奇声をあげる、隣人夫婦が毎晩、獣のように夫婦の営みをしていた、4畳半一間に外国人が6人も住んでいたなどのユニークな話も飛び出したが、特に印象的だった話は次のようなものだ。

 ミュージシャンのA(19歳)は引っ越しの折に、不動産業者から風呂なし共同便所4畳半、絵に描いたようなボロアパートを勧められた。目の前は踏み切りだが、駅から徒歩3分、家賃2万円の好物件。案内をしてくれた不動産業者から「今日決めないと明日はないですよ」などと言われ、このアパートに住むことに決めた。

 しかし、ここに住んでみると、とんでもない物件だということに後から気づいた。それは、蒸し暑い夏の夜、窓を全開にしてくつろいでいた時のことだ。外からけたたましい電車の警笛と急ブレーキ音が聞こえた次の瞬間、鈍い音とともに、人間の肉片や骨が窓から飛び込んできてあぜんとしたそうだ。しかも、畳の上に飛散したバラバラの遺体を自分で片付けなければならず、嘔吐しながら泣く泣く処理したそうだ。そして、すぐに新しいアパートへと引っ越したという……。

 各メディアが行う「住みたい街ランキング」では上位に選ばれることもあり、人気の中央線エリアだが、格安の物件と踏み切りには気をつけた方が良さそうだ。

 

 

引用元

https://tocana.jp/2015/06/post_6567_entry.html

この記事のおかげで、中央線沿いにはすまないように決めました。笑